住宅ローンについて【資金計画編】
マイホームを購入する場合住宅ローンを組んで購入するのが一般的です。資金計画を立てる上で、自分がどれくらい融資を受けられるのか?融資可能な金額を目安として把握しておくことが重要です。
住宅ローンの金利のタイプについて
住宅ローンの選ぶ際に、単純に金利で選んでしまうケースが有りますが、金利のタイプを理解し、ご自分のライフプランに合った金利タイプを選択することが重要です。
金利のタイプには以下の3つのタイプが有ります。
固定金利タイプ | 変動金利タイプ | |
---|---|---|
完全固定金利型 | 固定金利期間選択型 | 変動金利型 |
借り入れたときの金利が全借入期間を通じて変わらないタイプ | 「当初〇〇年間固定」など、借り入れたときの金利が一定期間変わらないタイプ | 金融情勢の変化により定期的に借入金利が変動するタイプ |
■メリット 借入後に市場金利が上昇しても将来にわたり借入時の金利による返済額が確定 借入時に返済期間全体の返済計画を確定できる |
■メリット 固定金利期間中は返済額を確定できる 借入後に市場金利が低下すると、返済額が減少 |
■メリット 借入後に市場金利が低下すると、返済額が減少 |
■デメリット 借入後に市場金利が低下しても返済額が変わらない |
■デメリット 借入後に市場金利が上昇すると、返済額が増加 借入時に固定金利期間終了後の返済額が確定しないので、返済計画が立てにくい |
■デメリット 借入後に市場金利が上昇すると、返済額が増加 借入時に将来の返済額が確定しないので、返済計画が立てにくい |
住宅ローンの借入可能額について
住宅ローンの借入可能額を計算する際、一つの指標として返済比率が有ります。
返済比率とは
返済比率とは年収に対する年間の返済額の割合です。
返済比率は以下の式で簡単に導き出せます。
そして、この返済比率はを使って借入可能額を計算するのですが、返済比率は各金融機関によって若干異なります。
例えば、フラット35の場合には住宅支援機構より公表されており、以下の表の様に税込み年収400万円を境に30%と35%に設定されております。
税込み年収 | 返済比率 |
---|---|
400万円未満 | 30%以下 |
400万円以上 | 35%以下 |
次に一般の金融機関の場合ですが、基本的に返済比率は公表されておりません。但し、不動産業界でいろいろと情報が出回っており、私の伝え聞く限りでは、以下の表の様に定めているところが多いようです。
税込み年収 | 返済比率 |
---|---|
300万円未満 | 25%以下 |
300万円以上400万円未満 | 30%以下 |
400万円以上700万円未満 | 35%以下 |
700万円以上 | 40%以下 |
基準金利について
借入可能額を計算する際に、その基準となる金利は各金融機関によって様々です。例えば、フラット35であればその月の金利で計算します。都市銀行や地方銀行ですと、その月の10年固定の金利(3%前後)で計算する場合が多いようです。信用金庫やJA、中央労働金庫では、その月の変動金利で計算すると事が多いです。以下に返済期間別のそれぞれの金利のお借入額100万円当たりの返済額を記しておきましたので、借入可能額の計算にお役立てください。
返済期間 | 金利0.6% | 金利0.8% | 金利1.0% | 金利1.2% | 金利3.0% |
---|---|---|---|---|---|
15年 | 5,811 | 5,897 | 5,985 | 6,073 | 6,905 |
20年 | 4,423 | 4,510 | 4,599 | 4,688 | 5,545 |
25年 | 3,590 | 3,679 | 3,769 | 3,859 | 4,742 |
30年 | 3,036 | 3,125 | 3,216 | 3,309 | 4,216 |
35年 | 2,640 | 2,731 | 2,823 | 2,917 | 3,848 |
借入可能額の計算について
借入可能額は以下の計算式で計算できます。
②(ア)年間返済可能額(万円)÷12ヶ月=月々の返済可能額(イ)
③(イ)月々の返済可能額(円)÷金利に応じた月々の返済額×100万円=借入可能額
計算例
では、実際に以下の場合を想定して、借入可能額を計算してみましょう。
①400万円×35%=140万円
②140万円÷12=116,666円
③116,666円÷2,917円×100万円=3,999万円
となり、借入可能額は3,999万円となります。
尚、一般の都市銀行や地方銀行では住宅ローンのお借入額は10万円単位となります。
また、各金融機関のホームページで借入可能額のシミュレーションを用意しているケースが多いので、そちらを利用すると簡単に算出できます。
住宅ローンの審査について
住宅ローンの審査は、年収以外にも勤務先の規模や勤続年数、現在のお借入れ状況、過去のお借入れの遅延延滞状況、健康状態等が関係してきますので、一概に計算通りに借り入れできるとは限りません。
一度、金融機関に事前審査を打診することをお勧めします。